『組み立て式○○でSDGs!』

今、知っておきたい情報をわかりやすくお伝えする「イマシリ!」。きょうのキーワードは、『組み立て式○○でSDGs!』。

 みなさんが持っているこちらの部品、穴と突起があって組み立てていけば、あるものになります。さて、これはいったい何でしょうか?

 この部品を組み立てたのが、こちら、実はサッカーボールです。スポーツ用品メーカー「モルテン」が製造した組み立て式のサッカーボール「マイフットボールキット」といいます。

 モルテンでは、SDGs(持続可能な開発目標)を突き詰めて考え抜えた結果、行きついたのが、この組み立て式のサッカーボールだということです。

 SDGsには17の目標があります。このボールには4番目「質の高い教育をみんなに」といったことに貢献しようという狙いがあるそうです。そもそもモルテンはボールのメーカーですから、通常のボールを使っても十分、SDGsに貢献できるはずです。

 どうして、わざわざ「組み立て式」のボールを作ったのか、開発担当者に話を聞いてきました。

 「このボールを通して、本当にスポーツをするきっかけを作りたい。子どもたちにつくりたい。」(モルテン 商品企画部 内田潤さん)

 モルテン・商品企画部の内田潤さん。この組み立て式のサッカーボールを開発したグループリーダーです。

 「ボールを発展途上国の子どもにそのまま与えることはできるんですけど…」(内田潤さん)

 内田さんが着目したのは、SDGsの4番目の目標「質の高い教育をみんなに」でした。

 「ただ単にボールを贈るんじゃなくて、どういうふうにしたら子どもたちが成長していくのか、教育面で。というところで行き着いたのが実際に組み立てる。このボールを組み立てることによって、自分でもできるんだという達成感。組み立てながら、発想が出たり、わかったぞっていうことがあったりとか。」(内田潤さん)

 組み立て式にしたのは、もう1つ理由があります。発展途上国では、これまでボールを寄贈されても、空気が抜けて、じきに使えなくなるということがしばしばありました。

 空気を入れないボールであれば、部品が外れても、もう一度、はめ込めば使い続けることができます。

 開発にあたってはボールメーカーのプライドから、「けり心地」には徹底的にこだわりました。

 「けり心地を残すにあたっては、ある程度、重量が必要になります。あるんですよ、組み立てるサッカーボールみたいなものって。結局、けっていて、おもちゃというか、風船をけっているような感じになるんですよね。重さを残すと、痛さ、けったときの痛さ。発展途上国の子どもたちが裸足でもけれるようなことを目的にしておりますので。実際にカンボジアに試作の段階で行ったんですけど、やはり裸足であったり、スリッパを履いている子どもだったりとか、非常に多く見ます。そういった子どもたちでも成長のきっかけになるためには、裸足でけってもだいじょうぶと。」(モルテン 商品企画部 内田潤さん)

 開発にあたって内田さんは、裸足になって何度も自分でチェックを繰り返しました。

 「本当に、最初はぼく、足は血まみれだったんです。」(内田潤さん)

 やっと裸足でけっても痛くないボールができあがりました。安全性にも十分、配慮しています。

 「じゃあ、始めます。自分は何回も組み立てているんで。」(内田潤さん)

実際に内田さんに組み立ててもらいました。

 「この辺から丸に…。迷います。迷ったりするんですけれど、入るところが決まっているのと、重なっても2個しか重ならないようになっているので。3個重なると、はまらないようになっているんで。やっていて、楽しいです。最後はここを。はい。できました。」(内田潤さん)

 およそ3分半で完成しました。

 「試作をカンボジアに持って行ったときに、30分でできるだろうと思ったら、結局、3時間くらいかかったんです、子どもたち。でも、あきずにずっと組み立てているんです。組み立てて、できたときの顔がめっちゃくちゃすごかった。よかったですよ。本当にうれしそうに、ポーンとあげて、そこを見たときに、あっ、これは最高なことをしているなと。すごくよかったです。」(モルテン 商品企画部 内田潤さん)

 というわけで、足元にありますのが、組み立て式のサッカーボール「マイフットボールキット」です。けってみてください。

 このボールは、パスとかドリブルなどは問題なくすることができます。また、小学4年生の平均的なシュートにも耐えられる設計になっています。ただ、公式の試合では使用できないんですね。

 こちらは、組み立て途中のボールです。これだけだと、どうやって組み立てればいいのか、ちょっとわかりませんよね。「マイフットボールキット」の説明書です。よく見てください。言葉が一切、書かれていません。これは、どこの国の子どもでも、また、文字の読めない子どもでも、イラストを見ながら組み立てたり、遊んだりできるように工夫されているんです。

 あと、このボールは、1個2000円と設定されています。ただ、どこで買えるのかといいますと、一般には販売していません。この企画の趣旨に賛同した企業や団体が「協賛」という形で費用を負担して、現地の支援団体を通して、子どもたちに手渡されるということです。

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