寄木細工でSDGsバッジ 鳥取・日南の工房に全国から注文

国連が定める持続可能な開発目標(SDGs=エス・ディー・ジーズ)を表す寄木細工のバッジが、経営者や女性を中心に人気を集めている。考案し製作するのは鳥取県日南町福塚の白谷(しろいたに)工房。町産木材や廃材などを使い、木のぬくもりが感じられると全国各地から注文が舞い込んでおり、木工職人が細かい手作業に追われている。

 SDGsは貧困や飢餓、健康・福祉、平和と公正、経済成長、気候変動など21世紀の世界が抱える課題を17目標として掲げ、各国に2030年までに達成するよう促す。

 バッジはSDGsの17目標を表すため、主に日南産のヒノキ、ケヤキ、サクラ、トチ、クリなど木肌の違う17樹種を使って製作。素材は廃材や使い道のない端材で、ブナは工房を構える旧福栄保育園の真向かいに立ち、近く解体される旧福栄小学校の建材を再利用している。

 作業は各樹種を二等辺三角形(辺の長さ4・8ミリ~13ミリ、厚さ7・5ミリ)に加工して組み合わせ、木工旋盤でリング状(長径2・4ミリ)に仕上げる。熟練の技が要求され、一週間で100個作るのが精いっぱいという。

 昨年7月、町が国の自治体SDGs未来都市に選定されたのを記念して考案。半年前から会員制交流サイト(SNS)で1個3850円で紹介したところ、県内の経済団体や鳥取大から大量注文が入り、今では木のぬくもりと洗礼されたデザインに魅了された女性からの依頼が相次ぐ。

 人気女優のヘアアクセサリーを手掛けた工房代表の中村建治さん(45)は「循環型社会を意識して商品化した。SDGsの認知度アップにつながればうれしい」と話す。